サルビーニ(読み)さるびーに(その他表記)Tommaso Salvini

精選版 日本国語大辞典 「サルビーニ」の意味・読み・例文・類語

サルビーニ

  1. ( Tommaso Salvini トマーゾ━ ) イタリア俳優。一九世紀後半の大悲劇俳優としてアメリカやヨーロッパ各地を巡演し絶賛を博した。最高の当たり役はオセロ。(一八二九‐一九一五

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サルビーニ」の意味・わかりやすい解説

サルビーニ
さるびーに
Tommaso Salvini
(1829―1915)

イタリアの俳優。俳優の子としてミラノに生まれる。アルフィエーリの『オレステ』などによって悲劇俳優として名をなし、1856年には『オセロ』や『ハムレット』で決定的な声価を獲得した。ほかに『リア王』、アルフィエーリの『サウル』、スクリーブゴルドーニの諸作などを著名なレパートリーとし、71年以降欧米や中南米諸国に公演を続けた。登場人物への内面的な洞察に基づく自然な役づくりと十全な一体感によって、世紀的な名優として広く世界の反響をよんだ。とくにロシアにおいてはスタニスラフスキーに多大な感化を与えたことによって知られている。

赤沢 寛]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サルビーニ」の意味・わかりやすい解説

サルビーニ
Salvini, Tommaso

[生]1829.1.1. ミラノ
[没]1915.12.31. フィレンツェ
イタリアの俳優。 1847年イタリアの名女優 A.リストーリ劇団を組織したときこれに参加,V.アルフィエーリの『オレステ』を演じて成功。以後彼女と組んで多くのすぐれた舞台を見せ,国際的名声確立当り役は,マクベス,リア王,オセロなど。自伝想い出逸話と印象と』 Ricordi,aneddoti ed impresseoni (1895) 。

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