日本大百科全書(ニッポニカ) 「サンタンデル」の意味・わかりやすい解説
サンタンデル
さんたんでる
Santander
スペイン北部、カンタブリア州の州都で、港湾都市。カスティーリャ・イ・レオン地方への北の玄関口。人口18万0717(2001)。ビスケー(ビスカヤ)湾に通じる細長い入り江の北西岸に延びた砂州上に立地する。新市街は海岸沿いの丘陵地に広がり、西側の旧市街地とはトンネルで結ばれている。食品、造船、化学、製鉄などの工業がある。温和な気候のため、東約130キロメートルのサン・セバスティアンと並ぶ避暑地として知られ、とくにサルディネロ海岸は上流階級に愛されている。メネンデス・イ・ペラヨ国際大学で開かれる夏期講座が有名。町の南西32キロメートルに旧石器時代の絵画で有名なアルタミラの洞窟(どうくつ)がある。
[田辺 裕・滝沢由美子]