サンブル族(読み)サンブルぞく(英語表記)Samburu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンブル族」の意味・わかりやすい解説

サンブル族
サンブルぞく
Samburu

ケニアの北部丘陵地帯,サバナからアカシア疎開林帯に住むナイロ=ハム語系諸族の一民族。言語は南パラ=ナイル語群のマサイ語に属する。牛牧を中心とする移動生活を送るが,ごく一部に農耕を行なう者がいる。社会は外婚制父系氏族よりなり,半族に統合される。年齢組を構成するための割礼式は,14年に 1度行なわれ,他の牧畜諸民族に比べて著しく間隔が長い。居住集団は小さく,平均 24人(5~6戸)で構成され,移動性が高い。隣接強大民族のトゥルカナ族,ボラナ族とは仇敵同士の関係にあるが,北隣のレンディーレ族とは同盟し,土地の相互利用を行なう。略奪などでウシを失った人々のなかには山地林に入って狩猟採集民ドロボ族に加わる者もある。

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