トゥルカナ族(読み)トゥルカナぞく(英語表記)Turkana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥルカナ族」の意味・わかりやすい解説

トゥルカナ族
トゥルカナぞく
Turkana

ケニア北西部の乾燥草原に住む牧畜民ナイロ=ハム語系諸族の中央群に属し,人口約 36万と推定される。ウシを連れて移動する青年と,ヤギヒツジラクダを連れる家長とに分かれ,移牧を行なう。年齢組体系は,「石」と「ヒョウ」という半族を伴い,父と子は異なる半族に属する。首長制はなく,3世代ほどの合同家族が社会単位となる。外婚制氏族には,政治・経済的機能はなく,女性に課される諸禁忌の単位となっている。ウシの略奪によって近隣諸民族と対立関係にあり,精強さで知られる。1980年には干魃のためウシ,ヤギなど家畜の多くを失い,人口もかなり減少したといわれる。

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