日本大百科全書(ニッポニカ) 「シマミミズ」の意味・わかりやすい解説
シマミミズ
しまみみず / 縞蚯蚓
[学] Eisenia foetida
環形動物門貧毛綱ツリミミズ科に属する代表的な陸生ミミズ。堆肥(たいひ)や生ごみの下などにも多いため、ミミズが汚い所にすむという誤解の原因をつくっている。台所の流し口や浴室に姿をみせるのは、水流に逆らって進む性質があるためである。体長18センチメートルくらいに達する個体もあるが、普通10センチメートルどまりのものが多い。シマミミズの名は、各体節中央に紫褐色の横帯があることによる。しかし、この縞(しま)ははっきりしない場合もある。キジというのは、このミミズの釣り餌(え)としての名称。最近は養殖も盛んとなり、パルプなどの廃棄物処理、土壌改良など多方面に利用されている。日本だけでなく、世界各地に広く分布する。
[大野正男]