シミエン国立公園(読み)シミエンこくりつこうえん(英語表記)Simien National Park

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シミエン国立公園」の意味・わかりやすい解説

シミエン国立公園
シミエンこくりつこうえん
Simien National Park

エチオピア北西部,タナ湖北東約 110kmのエチオピア高原北部一帯のシミエン山地に位置する国立公園。面積約 220km2。 1966年指定。標高 4000mに達する公園内には長年の風化からできたシミエン山地特有の岩山がそびえ立っている。厳しい環境のなかでゲラダヒヒやワリアアイベックス,シミエンギツネなどの固有種が生息するが,いずれも生息数が少なく絶滅の危機にさらされている。おもな原因は密猟戦乱,人口問題などであるが,特に耕作地拡張による自然生態系の破壊は深刻である。一時は公園全域の半分が農耕に利用されていたが,その後3分の1程度にまで減少した。 1978年に世界遺産の自然遺産に登録。

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