シャルンホルスト(読み)しゃるんほるすと(英語表記)Gerhard Johann David von Scharnhorst

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャルンホルスト」の意味・わかりやすい解説

シャルンホルスト
しゃるんほるすと
Gerhard Johann David von Scharnhorst
(1755―1813)

プロイセン将軍軍制改革者。農民出身で母国ハノーバー士官として対フランス戦で戦功をたてたのち、1801年ベルリン士官学校長となった。1807年には軍隊再建委員会長、ついで陸軍大臣となりプロイセン改革一環である軍制改革を指導した。総司令官ブリュッヒャーの参謀長として参戦した解放戦争中に負傷して倒れたが、国民的軍隊創設の彼の遺志は後継者グナイゼナウによって実現された。

[岡崎勝世]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シャルンホルスト」の意味・わかりやすい解説

シャルンホルスト
Scharnhorst, Gerhard Hans David von

[生]1755.11.12. ボルデナウ
[没]1813.6.28. プラハ
ドイツ,プロシアの軍人。ハノーバーの砲兵将校としてベルギーでフランス革命軍と戦い,のち参謀長。 1801年プロシア軍に入り,その軍事理論を認められて士官学校長となった。 06年 G.ブリュッヒャー元帥の参謀として対ナポレオン戦争に出征,07年参謀総長となり,K.シュタイン,K.ハルデンベルク,A.グナイゼナウらと協力してプロシア軍制の大改革を断行。解放戦争に際し,再びブリュッヒャー元帥の参謀長としてリュッツェンの戦いを指導したが負傷し,プラハでオーストリアと交渉中に没した。彼は軍隊内の貴族的教育を排し,新しい教育制度と参謀本部をもつ国民軍と,新しいドイツ兵学の基礎をつくった。それはのちに K.クラウゼウィッツや大モルトケによって大成された。

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