ショア硬さ(読み)しょあかたさ(英語表記)shore hardness

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ショア硬さ」の意味・わかりやすい解説

ショア硬さ
しょあかたさ
shore hardness

金属材料の硬さの表示の一つで、動的硬さ試験法によるショア硬さ試験機で測定される。この硬さ試験法は1906年アメリカのショアA. F. Shoreにより考案されたもので、一定の重さと形状をもち、先端球状ダイヤモンドを埋め込んだ鋼製ハンマーを一定の高さから試料面に垂直に自由落下させ、跳ね上がる高さで硬さを表す。この方法は、試験機が小形・軽量で取扱いや持ち運びに便利であり、試験面にほとんど痕跡(こんせき)を残さず、測定時間も短いという利点をもつが、測定精度は他の押込み硬さ試験より劣る。

[林 邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ショア硬さ」の意味・わかりやすい解説

ショア硬さ
ショアかたさ
Shore hardness

材料 (おもに金属材料) の硬さを表わす量の一つ。ショア硬さ試験機 (アメリカの A.F.ショアの考案) を用いて測定する。先端にダイヤモンドチップを埋込んだ鋼製のハンマを一定の高さ h0 から試料表面に落下させて,そのときのハンマのはね上がり高さ h から Hs=(10000/65) (h/h0) として算出される値をもって硬さの目安とする。試験機には目測型 (C型) と指示型 (D型) があり,表示にあたっては必要があれば HsD25.5 のように測定結果に併記する。単位はつけない。試験機は小型・軽量で,試験面にほとんど痕跡を残さず,試料の大きさに制限を受けない利点をもつ。しかし精度が若干劣り,弾性係数の著しく異なる材料間では直接の比較ができない欠点がある。

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