ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シリマン」の意味・わかりやすい解説
シリマン
Silliman, Benjamin
[没]1864.11.24. コネティカット,ニューヘーブン
アメリカの地質学者,化学者。エール大学で法律を学び,卒業 (1796) 後も大学に残る。 1802年,化学および博物学の教授就任を要請され,フィラデルフィア医学校の R.ヘアのもとで学び,04年エール大学教授に就任し,53年名誉教授となって引退するまでその職にあった。教育者,科学啓蒙家としてすぐれ,多くの化学者を養成するとともに,広く鉱物学標本を収集,またシェフィールド科学校を創設するなど,同大学の発展に貢献した。 1818年に『シリマン雑誌』として知られた"American Journal of Science and Art"(のちに"American Journal of Science")を創刊し,世界最大の科学雑誌の1つにした。なお鉱物のシリマナイト (ケイ線石) は彼の名にちなんで命名された。
シリマン
Silliman, Benjamin
[没]1885.1.14. コネティカット,ニューヘーブン
アメリカの化学者。 B.シリマンの子。ルイビル大学で医化学,毒物学を講じたのち,父の跡を継いでエール大学化学教授 (1854) 。原油の精製,蒸留によって得られる諸成分物質の利用価値に関する報告を発表 (1855) ,その後の石油化学工業の道をひらいたことで知られる。また"American Journal of Science"の編集に従事し,科学の普及に貢献した。
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