ジュバイル(英語表記)Jubayl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジュバイル」の意味・わかりやすい解説

ジュバイル
Jubayl

古代のフェニキアの都市ビブロスであり,旧約聖書中のゲバル。レバノン西部,ベイルート県の港で,おそらく現在まで居住が続けられている世界最古の町。エジプト産パピルスはギリシア語ビュブロスとも呼ばれたが,これはビブロスからエーゲ海地方に輸出されていたことによる。聖書の英語名バイブルなどもこれに由来している。ベイルートの北北東 27kmに位置し,現在は人口数千の小さな漁港にすぎない。現在の名称ジュバイルは,聖書のゲバルからきたものである。前 8000年頃の新石器時代の遺跡から,フェニキア時代を経て,十字軍城塞まで各時代の遺跡が残っており,なかでもフェニキア時代の遺物は,前 10世紀頃の碑文や文書を含めて最もすぐれたものとされている。

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