スタイケン(読み)すたいけん(英語表記)Edward Jean Steichen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スタイケン」の意味・わかりやすい解説

スタイケン
Steichen, Edward

[生]1879.3.27. ルクセンブルク,ルクセンブルク
[没]1973.3.25. アメリカ合衆国コネティカット,ウェストレディング
ルクセンブルク生まれのアメリカ合衆国の写真家。フルネーム Eduard Jean Steichen。1898年フィラデルフィア写真展に出品し,1900年ロンドンで開かれた新進アメリカ写真展に入選。1902年アルフレッド・スティーグリッツフォトセセッション(写真分離派)に参加,以後アメリカの著名な人物の肖像写真を撮って写真家としての地位を確立した。1923年コンデナストの写真部長に就任ファッション写真に新風を吹き込んだ。第2次世界大戦中は海軍写真部長,1947年ニューヨーク近代美術館 MoMA写真部長に就任。1955年同館において写真展『ザ・ファミリー・オブ・マン』を主催し,世界各国から集めた 200万枚の写真から 503枚を選んで展示,全世界から絶賛を受けた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スタイケン」の意味・わかりやすい解説

スタイケン
すたいけん
Edward Jean Steichen
(1879―1973)

アメリカの写真家。ルクセンブルクに生まれ、のちアメリカに帰化する。印刷会社の下絵工から身をおこし、写真は独学で習得した。フィラデルフィアのサロン出品(1899)を機に、スティーグリッツに認められる。1923年には雑誌ボーグ』や『バニティー・フェア』などの出版社で主任写真家となり、ファッションやハリウッドスターの写真を多く手がけるようになる。第二次世界大戦中は空軍で戦略写真の技術指導にあたり、戦後は47年にニューヨーク近代美術館に迎えられ、写真部門の初代学芸部長を務めた。54年、彼の企画でヒューマニズムをテーマとした大写真展「ザ・ファミリー・オブ・マン」が開催され、世界各国に巡回されて大きな反響をよんだ。

[平木 収]

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