セルゲル(読み)せるげる(英語表記)Johan Tobias Sergel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セルゲル」の意味・わかりやすい解説

セルゲル
Sergel, Johan Tobias

[生]1740.8.28. /1740.9.8. ストックホルム
[没]1814.2.26. ストックホルム
スウェーデン彫刻家。ストックホルムとパリで学び,1767~78年ローマで制作,『ファウヌス』 (1769~70) で注目を浴びた。 78年ストックホルムに帰り,宮廷彫刻家,アカデミー教授となり,『グスタフ3世』 (90~1808) をはじめとする多数の彫刻,素描風刺画を制作。作風ロココの優雅さを出発点とし,のちに古典彫刻の研究によって B.トルバルセンらの新古典主義の先駆的役割を果した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セルゲル」の意味・わかりやすい解説

セルゲル
せるげる
Johan Tobias Sergel
(1740―1814)

スウェーデンの彫刻家。ストックホルムに生まれる。生地とパリで修業したのち、1767~78年ローマに滞在。帰国後、グスタフ3世の宮廷彫刻家となり、アカデミー教授を務め、以後故郷で制作した。初めロココの影響を受けたが、ローマで古典主義に転向し、大理石像『アモールとプシュケ』(1787ころ)、銅像『グスタフ3世像』(1799)など、明るく典雅な作品を残した。ユーモラスで風刺的なデッサンにも注目すべきものがある。

[野村太郎]

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