セルフネグレクト(読み)せるふねぐれくと(その他表記)self neglect

デジタル大辞泉 「セルフネグレクト」の意味・読み・例文・類語

セルフ‐ネグレクト(self neglect)

成人通常生活を維持するために必要な行為を行う意欲能力を喪失し、自己の健康・安全を損なうこと。必要な食事をとらず、医療を拒否し、不衛生な環境で生活を続け、家族周囲から孤立し、孤独死に至る場合がある。防止するためには、地域社会による見守りなどの取り組みが必要とされる。自己放任

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セルフネグレクト」の意味・わかりやすい解説

セルフネグレクト
せるふねぐれくと
self neglect

普通の日常生活を営もうとする意欲や生活能力を喪失し、自己の安全や健康が脅かされる状態となること。とくに高齢者に多くみられる。自己放任と意訳される。必要な飲食をする、体調を維持する、身なりを整える、自分や周囲を衛生的な状態に保つ、金銭を管理するなどの生活意欲と能力が失われ、ときに医療をも拒否するまでになる。また、いわゆる「ごみ屋敷」の中で生活するようになったり、周囲から孤立して孤独死するような事態も招く。本人の意思でそうする場合のほかに、高齢者が軽度の認知症で判断能力の低下をきたしたことが原因という場合もある。

 内閣府の調査では、セルフネグレクト状態にある高齢者は全国で1万人前後おり、そのうちのおよそ80%がひとり暮らしとされる。また、家族と同居していても、周囲との関係が悪化して孤立化するケースも多くみられる。セルフネグレクトに陥る原因としては、病気になる、入院などで地域社会や家族と離別する、家族関係のトラブルを抱える、身内の死に直面する、などがあげられる。地域社会における民生委員など、周囲や身近にいる人による見守り体制や、政府や医療関係者などの協力による法的な整備も含め、孤立に対する支援体制づくりなどが求められる。

[編集部]

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