タルタリア(その他表記)Tartaglia, Niccolò

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タルタリア」の意味・わかりやすい解説

タルタリア
Tartaglia, Niccolò

[生]1499. プレシア
[没]1557.12.13. ベネチア
イタリア数学者。本名は Niccolò Fontana。 1512年,フランス軍の侵攻の際に暴行を受け,その回復後も口が不自由であったため,吃音を意味するタルタリアが通称になった。独学で数学を学び,21年にベロナで,34年にベネチアで数学教師となった。「タルタリアの解法」は,師のフェロから学んだものといわれる。その後 G.カルダーノにその解法を伝えた (しかし,カルダーノは『アルス・マグナ』のなかに自説として発表した) 。ユークリッドの『原本』を最初にイタリア語に訳した (1543) のも彼である。 48年にはプレシアで『原本』の講義をし,50年にベネチアに戻った。著書に『数と計算の一般理論』 (3巻,56~60) などがある。また彼は小著『新科学』 (37) において放物体軌道研究を行い,45度の仰角で発射されたとき,発射体が最大射程を得ることを理論的に説明した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「タルタリア」の意味・わかりやすい解説

タルタリア

イタリアの数学者フォンタナの通称(吃音(きつおん)の意)。貧家に生まれ,独学で数学を学びベネチアで教えた。1535年ごろ三次方程式の解法を発見したといわれ,1545年同じ解法を発表したカルダーノとの間に優先権をめぐって論争があった。また放射体の軌道を研究,45°の仰角が最大の射程を与えることを発見したという。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む