デジタル大辞泉
「ダルハン」の意味・読み・例文・類語
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ダルハン (荅剌罕
)
Darkhan
内陸アジア遊牧民社会における一種の特権的身分,称号。突厥(とつくつ)等のトルコ系民族のTarkhan,中国語の〈達官〉と関連あるようである。歴史的に重要なのは,モンゴル帝国,元朝時代のダルハンであり,軍事的,行政的に大功を立てた者がこの称号を与えられ,彼らの多くは別に所領,官職をもちながら,国税を免がれ,獲得した戦利品,巻狩の獲物を皇帝に差し出さずに処分でき,9回までの犯罪は処罰されないなどの特権を享受した。そしてこれらの特権は世襲された。
執筆者:吉田 順一
ダルハン
Darkhan
モンゴル中北部の工業都市。人口も首都ウラン・バートルについで第2位の8万3271(2000)で,特別市。同市南方のシャリンゴル鉱山で産出される石炭を基礎に,1960年代ソ連邦の援助のもとに工業・エネルギー基地として急速に発展した。食品・飼料コンビナート,羊毛・建設原材料などの工場群がある。隣接のエルデネト特別市とともに,モンゴルにおける最も重要な工業地帯となっている。
執筆者:中見 立夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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ダルハン
だるはん
Darkhan
モンゴル北部、同国第三の都市。首都ウランバートルの北北西188キロメートルに位置する。人口6万5791(2000)。1961年以来、COMECON(コメコン)(経済相互援助会議)諸国の援助を得て新工業基地として同名の集落に接して建設された。現在はウランバートル、エルデネト(銅モリブデン・コンビナートがある)と並んでモンゴルを代表する工業都市である。モンゴルとロシア連邦を結ぶ鉄道が通り、また東のシャリンゴル炭田、西のエルデネトとも鉄道で結ばれている。火力発電所や建設資材、れんが、セメント、毛皮、食肉などの工場がある。
[吉田順一]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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ダルハン
モンゴルの新興工業都市であり特別市。ウランバートル北方,オルホン川の右岸にある。人口は首都ウランバートルに次いで第2位。付近にはシャリンゴル炭田があり,石炭を基礎に工業・エネルギー基地として急速に発展,セメント,煉瓦,被服などの工場がある。隣接のエルデネト特別市とともに,モンゴルにおける最重要工業地帯を形成する。8万3271人(2000)。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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ダルハン
Darhan
モンゴル北部,セレンゲ州に囲まれた特別市。ウラーンバートル北方 230km,オルホン川の支流ハラー川にのぞむ。ウラーンバートルに次ぐ同国第2の工業都市。まったくの原野に 1964年以来コメコン加盟諸国の援助で建設された。建設,建材,食品,飼料などの工場があり,国の工業生産の多くをになっている。人口8万 100 (1991) 。
ダルハン(荅剌罕)
ダルハン
Darkhan
中国,元朝から清朝にかけて,モンゴルの王侯貴族,ラマ僧などに与えられた特権を示す称号。その特権の特徴は貢課を免じられることであった。そのほか罪を犯しても9回までは問われないなど,いくつかの特権をもっていた。特権は代々受継がれる場合もあった。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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