特別市(読み)とくべつし

世界大百科事典 第2版の解説

とくべつし【特別市】

大部分の国の地方制度は,二階層制を採用し,府県等の広域的自治体ないし国の行政区域の下に,基礎的な自治団体がおかれている。しかし,都市自治権の歴史的沿革や大都市であることの特異性を理由として,基礎的自治団体に行財政上の特例が設けられ,広域的自治団体に包括されないことがある。〈特別市〉とは,国によって一様でないが,通常は上記のような広域的自治団体なみの権限をもつ市をさして使われる。特別市の制度が一般化しているのは,ドイツ連邦共和国(旧,西ドイツ)である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

特別市
とくべつし

大都市に道府県なみの権限を与え、それから独立させる制度。第二次世界大戦後、地方自治法が採用した。この制度では大都市は道府県の監督を受けることなく独自の行政を行いうるし、道府県との二重行政の弊害を避けうるが、逆に、残存の道府県部分では一体的な行政ができないという欠点があり、府県の反対が強かった。そこで、この制度は府県と大都市の対立のため現実には実施されず、1956年(昭和31)に政令指定都市の制度に移行した。[阿部泰隆]

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