日本大百科全書(ニッポニカ) 「トール石」の意味・わかりやすい解説
トール石
とーるせき
thorite
ネソ珪(けい)酸塩鉱物の一つ。正方錐(すい)状ないし錐をもつ正方柱状結晶をなすほか、塊状あるいは分解したものでは土状を呈する。放射能によってメタミクト(非晶質)化していることもある。花崗(かこう)岩質ペグマタイト、スカルン、熱水鉱脈中に産する。また漂砂鉱床中にもみいだされる。主産地はノルウェー、アメリカ、カナダ、マダガスカル、スリランカで、日本では微細なものが花崗岩質ペグマタイト中に少量産する。英名は、トリウムを含むことから命名された。
[松原 聰]
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