ドゥラス(その他表記)Durrës

デジタル大辞泉 「ドゥラス」の意味・読み・例文・類語

ドゥラス(Durrës)

アルバニア西部の都市アドリア海に面する。同国屈指の港湾を擁し、工業が盛ん。紀元前7世紀、古代ギリシャ人が建設した植民都市エピダムノスに起源する。古代ローマ時代はディラキウムと呼ばれ、内陸部に続くエニャティア街道の起点となり、交通の要所として栄えた。現在も円形劇場城壁などの遺跡が残っている。市内には海水浴場があり、近年は海岸保養地としても知られる。ドゥレス

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改訂新版 世界大百科事典 「ドゥラス」の意味・わかりやすい解説

ドゥラス
Durrës

アルバニア中西部,アドリア海に臨む国内最大の海港で同名県の県都。人口20万9289(2003)。前625年ころにギリシア人が建設した町エピダムノスEpidamnosが起源で,ローマ帝国時代にはデュラキウムDyrrhachiumの名称で交通の要衝であった。現在の市名はこのラテン名に由来する。5世紀からビザンティン帝国,15世紀にはベネチア,16世紀以降オスマン・トルコに領有され,1913年にアルバニア公国領となった。造船所,食品・皮革工場があり,鉄道によってティラナ,エルバサンと結ばれている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドゥラス」の意味・わかりやすい解説

ドゥラス
Durrës

イタリア語ではドゥラッツォ Durazzo。アルバニア西部,ドゥラス地区の行政中心地。首都ティラナの西約 30km,アドリア海に面するアルバニア第1の港湾都市。紀元前7世紀にギリシアの植民地として建設され,ローマ帝国時代には,エルバサン,オフリッド湖を通ってセサロニキに達する軍事路の起点となり,西ローマ帝国の最も重要な港となった。ビザンチン領,ベネチア領,セルビア領などと支配者の変遷が激しく,1501~1913年オスマン帝国の支配下にあった。 13年には一時独立,アルバニアの首都と宣言された。第2次世界大戦中,ドイツ軍によって港湾施設が破壊されたが,戦後再建。製粉製塩,たばこ,繊維の工場があり,造船所もある。第2次世界大戦後に建設された鉄道でティラナ,エルバサンと結ばれる。郊外にはローマの遺跡,海水浴場があり,夏季には観光客も多い。人口8万 5400 (1990推計) 。

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百科事典マイペディア 「ドゥラス」の意味・わかりやすい解説

ドゥラス

アルバニア西部,アドリア海岸の港湾都市。東方約35kmの首都ティラナの外港。商工業の中心で,造船・製粉・タバコ工業が行われる。前7世紀ギリシアの植民市として創建。1912年―1920年アルバニアの首都であった。11万3249人(2011)。
→関連項目ティラナ

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