ドバイ(その他表記)Dubay

デジタル大辞泉 「ドバイ」の意味・読み・例文・類語

ドバイ(Dubai)

アラブ首長国連邦を構成する7首長国の一。アブダビの東隣に位置するが石油資源は豊富ではなく、1980年代から金融業などに注力、2000年代に物流の中心地として大きく発展した。首長は連邦副大統領首相を兼ねる。
[補説]2000年代中盤には空前繁栄をとげ、大規模建造物やリゾート開発に沸いたが、2008年のリーマンショック失速。2009年にはドバイショックを引き起こすなど、需要を度外視した不動産開発やバランスを欠いた経済発展の立て直しが課題となっている。

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精選版 日本国語大辞典 「ドバイ」の意味・読み・例文・類語

ドバイ

  1. ( Dubaī ) アラビア半島東部、アラブ首長国連邦を構成する国の一つ。首都ドバイ。

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改訂新版 世界大百科事典 「ドバイ」の意味・わかりやすい解説

ドバイ
Dubay

アラビア半島東部,ペルシア湾に面するアラブ首長国連邦の構成国。ドゥバイ,デュバイなどとも表記する。英語ではDubaiとも。面積約4000km2,人口117万(2003)。首都ドバイ市には12kmに及ぶ運河があり,かつて真珠とりの船でにぎわった面影をのこしている。真珠の取引を中心として,古来イラン人などの外国人居住者が多かったが,16世紀以後はポルトガル人をはじめとするヨーロッパ人も居住し始めた。石油収入による開発投資が始まると,他のアラブ諸国人,イラン人,パキスタン人,インド人などの新たな流入が始まった。今日の支配部族バニ・ヤース族の有力支族ブー・ファラーサ族は1833年にアブ・ダビーから移住し,独立を宣言した。19世紀後半からマクトゥーム家のもと,港を整備し開放政策をとったため,湾岸地域での国際貿易の中心としての地位をしだいに強め,今日でも連邦の輸出入や湾岸地帯への仲介貿易の主要部分を担っている。他の湾岸諸国と同様,ドバイでも石油が重要な役割を果たしている。ドバイの石油利権は1936年にイギリス系のイラク石油会社に与えられたが,第2次大戦後アメリカ系のドバイ石油会社DPC)に移り,66年に海上で油田発見,69年から生産が開始された。75年に政府はDPCの全面国有化を実施した。現在ドバイは年約28万バレルを生産し,連邦第2位の産油国となっている。石油とならぶドバイ経済の柱は貿易と金融業である。物流のハブとしてのドバイ空港は域内でもっとも活発な空港であり,海ではラーシド港,ドバイ乾ドック,そして世界最大級のジュベル・アリ港がよく知られている。観光にも力を入れ,ホテルやゴルフ場,アミューズメント施設などの建設が進められる一方,ジュベル・アリの自由貿易地域ではさまざまな投資優遇措置がとられ,多くの外国企業が進出している。2010年世界一の高さ(828m)をもつビルが完成した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドバイ」の意味・わかりやすい解説

ドバイ
Dubayy

別綴 Dubai。アラブ首長国連邦を構成する首長国の一つで,ペルシア湾にのぞむ 72kmの海岸線を基線として,内陸に向って三角形をなしている。首都のドバイは,連邦中最大の町。この首長国の人口の大半が首都とその周辺に居住している。 1833年までアブダビに属していたらしいが,同年内紛でバニーヤース族の一部がドバイを占拠,以後小国として栄えた。イギリスと条約を結び,その保護下にあったが,1971年連邦の成立とともにその構成国となった。 20世紀初めまで重要な港で,真珠の輸出を行なっていたが,金の密輸港としても有名。 66年油田が発見され,推定埋蔵量は 13億バーレルと比較的少いが,ほかの貿易とともに繁栄の基盤となっている。豊富な資金で都市や港湾の近代化が進んでいる。面積はアブダビに次ぐ 3900km2。人口 50万 1000 (1991推計) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドバイ」の意味・わかりやすい解説

ドバイ
どばい
Dubai

アラブ首長国連邦を構成する7首長国の一つ。アラビア湾(ペルシア湾)南岸に位置し、南はアブ・ダビ、北東はシャルジャーに隣接する。ドゥバイ、ジバイDibaiともいう。面積3885平方キロメートル、人口約84万6600(2001推計)。人口の大部分は首都のドバイ市に集中し(約84万0400、2001推計)、イラン人、インド人など外国人も多い。ドバイ市は12キロメートルの入り江にまたがる都市で、「水の都」といわれ、かつては真珠とりの船が出入りした。現在は、湾岸最大の国際貿易港として栄え、中継貿易や金融・商業の中心地である。また、造船、アルミニウム、石油精製などの工業化も推進している。

[原 隆一]

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百科事典マイペディア 「ドバイ」の意味・わかりやすい解説

ドバイ

アラビア半島の東部にあるアラブ首長国連邦の構成国。ペルシア湾に面し,南のアブダビと北のシャルジャとの間に位置する。国土は砂漠で,住民のほとんどは首都で連邦最大の都市でもあるドバイに居住している。かつては真珠の採取と取引でにぎわう町に過ぎなかったが,1966年に沖合で石油が発見され,その採掘で急激に発展した。巨大な人工港をもち国際空港もあって,連邦の経済の中心地になっている。人口183万6000人(2010)。
→関連項目ブルジュ・ハリファ

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世界大百科事典(旧版)内のドバイの言及

【ドバイ】より

…面積約4000km2,人口70万(1996)。首都ドバイ市には12kmに及ぶ運河があり,かつて真珠とりの船でにぎわった面影をのこしている。真珠の取引を中心として,古来イラン人などの外国人居住者が多かったが,16世紀以後はポルトガル人をはじめとするヨーロッパ人も居住し始めた。…

※「ドバイ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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