ドードー(読み)どーどー(英語表記)dodo

翻訳|dodo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドードー」の意味・わかりやすい解説

ドードー
Raphus cucullatus; dodo

ハト目ドードー科。絶滅種。半化石から,全長 1m程度で,シチメンチョウほどの大きさの太った鳥と推定される。童話ふしぎの国のアリス』に登場するのでよく知られている。は小さくてまったく飛べず,歩くのもうまくなかった。は巨大で,尾は小さく,残された絵画などにはきわめてグロテスクな格好のものもある。インド洋南西部マスカレン諸島のモーリシャス島に生息していたが,発見されたのが 16世紀末で,17世紀末までに水夫たちによる乱獲などで絶滅したと考えられている。ドードー類はほかにマスカレン諸島のロドリゲス島に生息していたロドリゲスドードー Pezophaps solitaria が知られる。全長 90cmで,ドードーよりわずかに小さい。やはり絶滅してしまい,生存するものはない。残された絵,物語,骨,一部の羽毛などによって往時の状態が推察されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドードー」の意味・わかりやすい解説

ドードー
どーどー
dodo

鳥綱ハト目ドードー科に属する鳥の総称。この科Raphidaeの仲間は、インド洋のマスカリーン諸島に3種がいたが、いずれも絶滅した。全長約1メートル、体重は20キログラムを超えた。翼と尾は退化して飛ぶことができず完全な地上性で、木の実などを採食していた。走るのは速かったという。ただ1個の卵を地上に産み、雌雄交代で抱卵した。島に立ち寄った帆船の乗組員たちに食料として狩られ、また持ち込まれたブタに卵と雛(ひな)を食べられ、モーリシャスドードー(モーリシャス島産)は1680年ごろ、レユニオンドードー(レユニオン島産)は1750年ごろ、ロドリゲスドードー(ロドリゲス島産)は1790~1800年に絶滅し、わずかな骨や、船員などの断片的な記録が残っているにすぎない。

[竹下信雄]


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