ナタール(その他表記)Natal

改訂新版 世界大百科事典 「ナタール」の意味・わかりやすい解説

ナタール
Natal

ブラジル北東部のリオグランデ・ド・ノルテ州の州都。人口78万9896(2005)。ポテンジ川河口に位置し,16世紀末フランス人などの外敵に備えた要塞として建設された。特別な産業はなく,19世紀に築港されるまで停滞していた。南北アメリカの中央,アフリカへの最短距離セネガル共和国ダカールまで2990km)に位置する良港で,地政学上,また大西洋の制海権を考えるうえで重要である。第2次大戦中は連合国側の重要な基地であった。白い砂丘の海岸が美しい観光地で,民俗学者カーマラ・カスクードLuis da Câmara Cascudoを記念する人類学博物館がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナタール」の意味・わかりやすい解説

ナタール(南アフリカ共和国)
なたーる
Natal

南アフリカ共和国東部にあるクワズールー・ナタール州旧名。1993年末の暫定憲法の成立により、従来の4州が9州に再編され、これに伴いナタール州は改名されて、クワズールー・ナタール州となった。

[編集部]


ナタール(ブラジル)
なたーる
Natal

ブラジル北東部、リオ・グランデ・ド・ノルテ州の州都。人口71万2317(2000)。大西洋に注ぐポテンジ川河口から約3キロメートル上流に位置する。活発な港湾都市で、綿花、砂糖、皮革類の集散が多く、綿紡や塩の精製工場もある。郊外大西洋横断の最短コースである国際空港が所在し、プロペラ機時代には大いににぎわった。また第二次世界大戦中には連合国の中南大西洋哨戒(しょうかい)のもっとも重要な基地であった。近郊に日系人の集団移住地があり、野菜、果物を産する。

[山本正三]

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百科事典マイペディア 「ナタール」の意味・わかりやすい解説

ナタール

ブラジル北東部,リオ・グランデ・ド・ノルテ州の州都。19世紀に築港され,アフリカへの最短距離にあるため,大西洋横断海空路の要地となり,急速に発展している。16世紀末要塞として創設。80万3739人(2010)。
→関連項目グレート・トレック

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世界大百科事典(旧版)内のナタールの言及

【ナタール共和国】より

…19世紀半ば,南アフリカのインド洋側にボーア人が建てた国。現在は南アフリカ共和国のナタールNatal州となっている。1835年からのボーア人の内陸への大移動(グレート・トレック)の結果,ナタールに移動したボーア人は38年の血の河の戦でズールー族を破り,ナタール共和国を建国した。…

※「ナタール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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