なんて(読み)ナンテ

デジタル大辞泉 「なんて」の意味・読み・例文・類語

なんて[副助]

[副助]副助詞「など」に格助詞「と」の付いた「などと」の音変化》名詞、名詞に準じる語、活用語終止形に付く。
ある事物を例示して、それを軽んじたり、婉曲えんきょくに言ったりする意を表す。なんか。…などということは。「手伝いなんてできるか」「本気にするなんてばかね」
(終助詞ふうに文末に用いて)ある事物を例示して、それを意外に、また、疑わしく思う気持ちを表す。「日本が沈没するなんて」「あの人が先生なんて
ある事物を例示して、次の語と同格であることを示す。…などという。「田中なんて人、知らない」「人間なんてものはちっぽけなもんです」
[類語](1などでもとかなんかなんぞなぞ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「なんて」の意味・読み・例文・類語

なん‐て

  1. 〘 副詞助 〙 ( 副助詞「など」に格助詞「と」の付いた「などと」の変化したもの ) 問題になっている事物・事態基準を逸脱しているという評価を表わし、また、引用を修辞的にぼやかすのに用いる。などと。なんか。
    1. [初出の実例]「追出してしまった方がいいなんて、旦那に意地を附けねいで下せいヨ」(出典:塩原多助一代記(1885)〈三遊亭円朝〉一〇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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