デジタル大辞泉 「等」の意味・読み・例文・類語
ら【▽等】
1 人を表す名詞や代名詞などに付く。
㋐複数で、一つにとどまらないこと、その他にも同類があることの意を表す。「君
「藤原のときざね、橘のすゑひら、長谷部のゆきまさ―なむ
㋑
「憶良―は今は罷らむ子泣くらむそれその母も吾を待つらむぞ」〈万・三三七〉
㋒親愛の意を表す。
「かもがと
2 名詞に付く。
㋐語調を整える。「野
「豊国の
㋑事物をおおよそに示す意を表す。「今日
「この男の友だちども集まり来て、言ひなぐさめなどしければ、酒―飲ませけるに」〈平中・一〉
3 指示代名詞に付いて、事物・方向・場所などをおおよそに示す意を表す。「あち
「山ならねども、これ―にも、猫の
4 形容詞の語幹、擬態語などに付いて、その状態であるという意の名詞または形容動詞の語幹をつくる。
「あなみにく
「浜に出でて海原見れば白浪の八重折るが上に海人小舟はら―に浮きて」〈万・四三六〇〉
→
[類語]方・達・共・連・
とう【等】[漢字項目]
[学習漢字]3年
1 でこぼこがなくそろっている。ひとしい。「等価・等分/均等・対等・同等・
2 順序。段階。クラス。「等級/高等・差等・初等・上等・親等・特等・品等・優等」
3 同列の仲間。「等輩/
[名のり]しな・たか・とし・とも・ひとし
[難読]
など【等/抔】[副助]
1 一例を挙げ、あるいは、いくつか並べたものを総括して示し、それに限らず、ほかにも同種類のものがあるという意を表す。…なんか。「赤や黄―の落ち葉」「寒くなったのでこたつを出し―する」
「よき程なる人に成りぬれば、髪上げ―さうして」〈竹取〉
2 ある事物を例示し、特にそれを軽んじて扱う意を表す。否定的な表現の中で多く使われる。…なんか。…なんて。「わたしのこと―お忘れでしょう」「金―いるものか」
3 婉曲に言う意を表す。…でも。…なんか。「お茶―召しあがりませんか」「今インフレに―なったら大変だ」
「そこ近くゐて物―うち言ひたる、いとをかし」〈枕・四〉
4 (引用句、または文を受けて)それが大体の内容であることを表す。…というようなことを。「断る―とは言っていられまい」→なぞ(副助) →なんぞ(副助) →なんか
「心あてに、それか、かれか、―問ふなかに」〈源・帚木〉
[類語]でも・とか・なんか・なんて・なんぞ・なぞ