とか(読み)トカ

デジタル大辞泉の解説

と‐か

[連語]
《格助詞「と」+副助詞「か」》はっきりしない事柄を指示する意を表す。「家族が病気だとかで困っているらしい」
[補説]中世以前の「とか」は、「か」を係助詞として扱うのが普通。
《並立助詞「と」+副助詞「か」》
事物や動作・作用を例示的に並列・列挙する意を表す。「漱石とか鴎外とかといった文人」「見るとか見ないとか騒いでいる」→とかや
[補説]「かゆいとか痛いなんて言っていられない」のように、末尾の事象(この文では「痛い」)に「とか」をつけない用い方もある。
断定を避け、あいまいにするために語の後に付ける。「学校とかから帰る」
[補説]1990年代前半から若者の間で使われ、すぐに大人にも広まった。多用する話し方を「とか弁」ともいう。→方(ほう)

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大辞林 第三版の解説

とか

( 並立助 )
〔格助詞「と」に副助詞「か」の付いたものから。近世江戸語以降の語〕
体言またはそれに準ずる語、および活用語の終止形に接続する。事物や動作・状態などを例示的に並べあげるのに用いる。
一般には、「…とか…とか」というように、列挙するものの末尾の事項にまで「とか」を付ける。 「毎日、掃除-洗濯-食事の支度-に追われ、ゆっくり本を読む暇もない」 「そんなに勉強ばかりしていないで、時々は散歩する-運動する-した方がいいよ」
時には、「…とか…とか…」というように、末尾の事項に「とか」を付けないこともある。 「この夏休みには、洞爺湖-支笏湖-阿寒湖など、いろいろな湖を周遊してきた」 「わざわざおいでいただかなくても、電話を下さる-手紙でお知らせ下さることで結構です」 〔近年、若者の間で、事項を列挙するのではなく、その事項を断定する意をぼかして述べる際に「とか」を用いる用法が見られる。「『好きです』-言ってしまった」「夜はテレビ-見ている」〕 → とか(連語)とか何とか

とか

( 連語 )
〔格助詞「と」に副助詞「か」の付いたもの〕 不確かな想像や伝聞などを表す場合に用いられる。 「あの人の祖父は今も達者で、九十いくつ-だそうです」 「山本さんは具合が悪く、寝たっきりだ-聞いている」 「山田-いう人」
〔格助詞「と」に係助詞「か」の付いたもの〕
に同じ。文中に用いて、文末の語句と呼応する場合と、文末に用いられる場合とがある。 「五月雨の空もとどろにほととぎす何を憂し-夜ただなくらむ/古今 」 「秋の月山辺さやかに照らせるは落つるもみぢのかずを見よ-/古今 秋下」 〔
が古い用法で、中世前期以前のもの。中世後期以降、
の用法が一般的となる〕

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

と‐か

[一] (格助詞「と」に係助詞「か」の付いたもの) 不確実な想像または伝聞を表わす。文中に用いて、文末の語句と呼応する場合と、文末に用いられる場合とがある。…というのであろうか。…というわけなのか。
※万葉(8C後)五・八七四「海原の沖行く船を帰れ等加(トカ)領巾(ひれ)振らしけむ松浦作用姫(まつらさよひめ)
土左(935頃)承平五年二月九日「もろこしもここも、思ふことにたへぬ時のわざとか」
[二] (格助詞「と」に副助詞「か」の付いたもの) はっきりしない事柄を指示したり、ある事柄を代表して示したり、いくつかの事柄を例として示したりする。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇「霊とか厲とかせよとあるほどに」
野菊の墓(1906)〈伊藤左千夫〉「台所へ出て見ると外の者は皆又山へ往ったとかで」
[補注](二)の用法の中、いくつかの事柄を例として示す用法を、橋本文法では並立助詞とする。

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