ネウィン(読み)ねうぃん(その他表記)Ne Win

デジタル大辞泉 「ネウィン」の意味・読み・例文・類語

ネ‐ウィン(Ne Win)

[1911~2002]ビルマミャンマー)の軍人政治家。1962年、クーデターによって政権掌握。革命評議会議長、次いで大統領となり、独自の社会主義路線を進めた。在任1974~1981年。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネウィン」の意味・わかりやすい解説

ネ・ウィン
ねうぃん
Ne Win
(1911―2002)

ビルマ(現ミャンマー)の軍人政治家。プローム県生まれ。1932年ラングーン大学(現ヤンゴン大学)退学後、タキン党員として反英独立運動に参加。1941年(昭和16)渡日、海南島で軍事訓練を受けるも、1944年アウンサンらとともに抗日運動に転じ、1948年独立ビルマの参謀総長となる。1958~1960年選挙管理内閣を組閣。1962年3月、軍事クーデターでウー・ヌ政権を打倒、革命評議会議長として「ビルマ型社会主義」の名のもとに経済機構の国有化、厳正非同盟路線を推進した。1974年革命評議会を解散して民政移管、自ら大統領に就任。1981年サン・ユSan Yu(1918―1996)に大統領職を譲ったが、単一支配政党のビルマ社会主義計画党議長として強大な影響力を保持した。四半世紀余りの鎖国と社会主義体制のもとで進行した経済疲弊と、民主化抑圧に対する国民の不満が台頭しつつあった1988年、すべての公職辞任、引退した。しかし、ネ・ウィンとともに権力を独占してきた軍部は、その後も強権的支配体制を維持し、民主化を求めるアウンサンスーチーらの野党国民民主連盟」(NLD=National League for Democracy)を抑圧し続けた。

[黒柳米司]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネウィン」の意味・わかりやすい解説

ネ・ウィン
Ne Win

[生]1911.5.24. パウンデー
[没]2002.12.5. ヤンゴン
ビルマ (現ミャンマー) の軍人,政治家。 1932年ラングーン (現ヤンゴン) のユニバーシティ・カレッジ卒業後,郵便電信局に勤務。 1930年代後半に民族主義運動に参加。第2次世界大戦の初期,海南島で日本軍の軍事訓練を受け,1941年ビルマ独立軍の先遣隊を率いて帰国,イギリス軍と戦ったが,のちビルマ独立の父アウン・サンとともにイギリス軍に協力し抗日ゲリラ活動を行なった。戦後アウン・サンが暗殺されたあとビルマ軍建設の中心人物となった。 1949年4月~50年 10月ウー・ヌ内閣副首相。 1958年ウー・ヌ首相の依頼で選挙管理内閣を組織し,首相に就任。 1960年辞任。 1962年3月クーデターを起こし,革命評議会議長として首相と大統領を兼ね,国防大臣,総合参謀総長,ビルマ社会主義計画党総裁も兼任した。 1972年軍役を退き,1974年3月新憲法下で国家評議会議長兼大統領に就任。 1981年 11月辞任。 1988年7月,党総裁辞任。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ネウィン」の解説

ネ=ウィン
Ne Win

1911〜  
ビルマ連邦社会主義共和国(現ミャンマー連邦)の大統領(在任1974〜81)
日本の陸軍士官学校出身。1944年から抗日運動に参加。1962年3月クーデタを起こし,ウ=ヌー首相らを逮捕して全権を掌握,社会主義国家の建設を標榜 (ひようぼう) して経済機構の国有化を断行した。1974年3月人民議会で革命評議会を解散し,民政に移管,同時に国家評議会議長に選ばれ,自動的に大統領に就任した。孤立的中立政策をとったが,経済不振が表面化し,1981年,民衆・学生の反体制運動の高まりの中で辞任したが,88年軍部クーデタが発生するまで実権を握った。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ネウィン」の解説

ネ・ウイン
Ne Win

1911~2002

ビルマの軍人,政治家。1931年頃より反英運動に参加。41年来日し,海南島で軍事訓練を受け,ビルマ独立義勇軍の指揮官となる。独立後ウー・ヌ政権下で副首相(国防,内務担当)を務め,58年選挙管理内閣で首相兼国防相。62年クーデタによりビルマ社会主義計画党議長,74年大統領に就任。81年大統領を,88年には民主化運動の高まりのなか,計画党議長を辞任。

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367日誕生日大事典 「ネウィン」の解説

ネ・ウィン

生年月日:1911年5月24日
ミャンマーの政治家;軍人
2002年没

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