ハワイ式噴火(読み)ハワイシキフンカ

デジタル大辞泉 「ハワイ式噴火」の意味・読み・例文・類語

ハワイしき‐ふんか〔‐フンクワ〕【ハワイ式噴火】

粘性の低い大量の玄武岩溶岩流出を主とする比較的穏やかな噴火楯状火山山腹や山頂部の割れ目噴火であることが多く、ハワイ島キラウエア火山がこの例。

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精選版 日本国語大辞典 「ハワイ式噴火」の意味・読み・例文・類語

ハワイしき‐ふんか‥フンクヮ【ハワイ式噴火】

  1. 〘 名詞 〙 火山の噴火形式の一つ流動性に富む玄武岩質溶岩の噴出を主とする穏やかな噴火。ハワイマウナロアやキラウエアなどに見られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハワイ式噴火」の意味・わかりやすい解説

ハワイ式噴火
はわいしきふんか

ハワイのマウナ・ロア、キラウエアなどの火山でよくみられる、流動性に富んだ多量の玄武岩質溶岩の流出を主とする比較的穏やかな噴火形式。激しい大爆発はおきない。溶岩は火口からあふれ出すだけでなく、吹き上げ温泉のような溶岩噴泉をなすことが多く、火口の周囲に溶岩滴丘(てききゅう)(スパッターコーンspatter cone)などの噴石丘をつくる。火口内を新溶岩が満たし、溶岩湖をつくることも多い。楯状(たてじょう)火山や玄武岩質成層火山の頂部や山腹の割れ目噴火としてみられることが多い。ハワイでは溶岩噴泉がしばしば数キロメートル以上も連なり、「火のカーテン」とよばれる。日本でも、伊豆大島三宅(みやけ)島でこの形式の噴火がおこる。

諏訪 彰]


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百科事典マイペディア 「ハワイ式噴火」の意味・わかりやすい解説

ハワイ式噴火【ハワイしきふんか】

火山の噴火形式の一つ。溶岩流出型に近い弱い爆発性の噴火。ハワイのキラウェア火山の噴火が典型的。火口内に流動性の溶岩が溶岩湖を形成してゆるやかに沸騰し,弱い爆発で火山弾などを空中放出活動が盛んになると溶岩噴泉が見られ,溶岩があふれ出す。溶岩は割れ目状火口から噴出することが多い。
→関連項目噴火

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハワイ式噴火」の意味・わかりやすい解説

ハワイ式噴火
ハワイしきふんか
Hawaiian-type eruption

流動性の大きい玄武岩質溶岩が割れ目状火口から流出する噴火形式。静穏型噴火ともいう。溶岩が火口を満たし,溶岩湖を生じることも多い。ハワイ島のキラウエア,マウナロアなどの火山の噴火がその代表的なもの。

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世界大百科事典(旧版)内のハワイ式噴火の言及

【噴火】より

…以上の3様式の噴火の定義はよく確立しているが,他の様式の名称は混乱が大きく,個々の火山名をつける分類方法は必ずしも適当でない。たとえばハワイ式噴火は通常,割れ目噴火による粘性のきわめて低い玄武岩質溶岩の噴泉,溶岩流出,溶岩湖の形成などで特徴づけられる活動様式を指し,ハワイのキラウェア火山やマウナロア火山がその典型とされる。しかしこれらの火山でも,まったく別種の噴火活動がまれでなく起こり,用語の定義がきわめてあいまいになっている。…

※「ハワイ式噴火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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