爆発型噴火、おもにストロンボリ式噴火(小爆発反復)で噴出された溶岩や既存岩石の大小の破片(火山砕屑(さいせつ)物)だけで形成された円錐(えんすい)形の小丘。火砕丘の一つ。構成物によって、スコリア丘、タフコーン(火山灰丘)などともいう。伊豆半島の大室(おおむろ)山や阿蘇(あそ)の米塚(こめつか)が好例。形は成層火山に似るが、規模は概してはるかに小さく、比高300メートル程度以下で、比較的、侵食されたり、崩壊したりしやすい。高さのわりに火口が大きい緩い傾斜の外斜面をもつ噴石丘はタフリング(円形火口の周囲に高度の低い縁(ふち)をもつ火砕丘)、マール(水際に発達する円形火口で、その縁にほとんど堆積(たいせき)物を伴わないもの)あるいは臼状火山(きゅうじょうかざん)(ホマーテ)とよばれるが後者は現在は用いない。タフリングやマールは、海岸や地下水面が浅いところで、マグマ水蒸気爆発によって、横方向にも火山砕屑物が放出されて形成されたものである。ハワイのオアフ島にあるダイヤモンド・ヘッドがタフリングの好例で、桜島火山東麓(とうろく)の鍋(なべ)山などもこの類の火山である。
[諏訪 彰・中田節也]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…1回の活動によってできたこのような形の火山はマールmaarと呼ばれる。弱い爆発が続いて,火口の周囲に噴出物が積もり,円錐状の小丘ができたものは砕屑丘(火山砕屑丘)pyroclastic coneと呼ばれ,噴出物の違いでスコリア丘(噴石丘),火山灰丘,軽石丘がある。ふつうは比高200~300m程度以下で,頂上には比較的大きな火口がある。…
…一般に基底直径1km以下,比高200m以下と小型で,1輪廻の噴火で側火山や中央火口丘として生じるが,群在する例もある。火山砕屑物の種類によってスコリア丘(噴石丘),軽石丘,火山灰丘に三大別される。この順序で,山腹傾斜が減少し(スコリア丘で約30度),また火口が相対的に大きく,爆発程度が強く,個数が少なくなる。…
※「噴石丘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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