割れ目噴火(読み)われめふんか(英語表記)fissure eruption

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

割れ目噴火
われめふんか
fissure eruption

線状の割れ目からマグマが噴出する現象。火山体山頂の火口にマグマを供給している火道から放射状に移動したマグマが火山体の表面を突き破ったり,地表に達したときに起こる。ときには長さ数十kmにもおよぶ割れ目から液状の玄武岩質溶岩が大量に流出し(→溶岩流),溶岩台地楯状火山をつくる。溶岩が高く噴き上げられる「火のカーテン」と呼ばれる現象がみられることもある。山腹にできた割れ目からマグマが噴出する山腹割れ目噴火は,1983年の三宅島,1986年の伊豆大島三原山の噴火の際に生じ,島民の島外避難のきっかけとなった。

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デジタル大辞泉の解説

われめ‐ふんか〔‐フンクワ〕【割れ目噴火】

地盤に生じた割れ目を通して溶岩が噴出する形式の噴火。流動性に富む玄武岩質溶岩を流出する場合が多い。裂線噴火。→中心噴火

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百科事典マイペディアの解説

割れ目噴火【われめふんか】

火山噴火形式の一つ。裂け目噴火とも。地表の長い割れ目に沿う噴火で,玄武岩質の溶岩が大量にあふれ出る。ハワイの火山の大噴火では火山の側面を走る数百mの割れ目から20mもの高さに噴出し〈火のカーテン〉と呼ばれる。1783年にアイスランドのラキで起こった噴火では,長さ25kmの割れ目から約565km2の範囲に溶岩が流出し,そのあと割れ目に沿う数百の個所で爆発が起こり,小型の火山体の列をつくり出した。これにちなんでアイスランド式噴火ともいう。日本では近年,三宅島(1983年),伊豆大島(1986年)の例がある。
→関連項目中心噴火噴火溶岩台地

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岩石学辞典の解説

割れ目噴火

単一の火口ではなく,地殻に生じた割れ目または同一割れ目上の多数の火口からの熔岩の噴出.流動性に富んだ玄武岩質熔岩を流出する場合が多く,熔岩の噴出には大きな爆発的な活動は伴われず,ある場合には小さな火山円錐丘が割れ目の線に沿って形成される.割れ目噴火は中心火山または楯状火山の噴火活動の末期のものである.割れ目噴火は多量の噴出物を短時間に噴出できる噴火様式で,熔岩台地はこの噴火形式で形成されたと考えられる[Judd : 1888, Harker : 1909, 片山ほか : 1970].割れ目噴火には複成火山の山腹に生じる山腹割れ目噴火と広域割れ目噴火があり,両者の広域的な構造の点でもつ意味は非常に違っている.広域的な噴火はアイスランドでは90kmの割れ目からの噴出が知られている.単成火山にも割れ目噴火が見られハワイに多い.線状噴火(linear eruption)[Wolff : 1914].

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大辞林 第三版の解説

われめふんか【割れ目噴火】

地表の割れ目からマグマが噴出する現象。数十キロメートルにも及ぶ割れ目から大量の玄武岩質溶岩流を出し、楯たて状火山や広大な溶岩台地をつくる(広域割れ目噴火)。また、火山体の山腹に生ずる小規模なもの(山腹割れ目噴火)もある。裂線噴火。 ⇔ 中心噴火

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

割れ目噴火
われめふんか

山体の弱線に沿う数珠つなぎの火口、ないしは一連の割れ目からマグマが放出される噴火。流動性に富む玄武岩質マグマをだす場合が多く、ハワイのマウナロア、キラウエア両火山やアイスランドのラキ火山では、溶岩噴泉が連なった「火のカーテン」が数キロメートル以上におよぶ。日本では焼岳は不規則な方向の割れ目で噴火するが、三宅島では山頂を軸とする放射状の割れ目地帯でよく噴火する。1986年の伊豆大島噴火でも、カルデラ床や外輪山で小規模ながら割れ目噴火が発生した。[諏訪 彰]

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世界大百科事典内の割れ目噴火の言及

【噴火】より

…表にそのような個々の噴火の様式を示す。山体の中心部にある定常的な火口からの噴火は中心噴火と呼ばれ,山腹の側火口からの噴火は側噴火(側火山),割れ目火口からのものは割れ目噴火と呼ばれる。火口に流出した高温の溶岩が長時間滞留すれば溶岩湖を形成する。…

※「割れ目噴火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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