ハーバ(読み)はーば(英語表記)Alois Hába

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハーバ」の意味・わかりやすい解説

ハーバ
はーば
Alois Hába
(1893―1973)

チェコの作曲家。通常の平均律半音よりも狭い音程に基づく微分音音階を音楽に取り入れ、さらに理論的に深めた。彼の微分音の探求には、民謡音楽家であった両親や自らの民謡採譜経験が大きな影響を与えている。プラハウィーンベルリンで学んだのち、1923~51年、プラハ国立音楽院で微分音科の教授となる。第二次世界大戦後は民族主義的傾向を強くする。代表作にオペラ『母』(1931・ミュンヘン初演)、『汝(なんじ)の王国の来らんことを』(1939~42)、『四つの九重奏曲』(第一番1931~32、第二番1932、第三番1953、第四番1963)など。

[細川周平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハーバ」の意味・わかりやすい解説

ハーバ
Hába, Alois

[生]1893.6.21. ビツォビツェ
[没]1973.11.18. プラハ
チェコの作曲家。音楽理論家。プラハ,ウィーン,ベルリンで学んだのち,シェーンベルクの理論と,生地モラビア地方の民謡の影響を受けて,微分音の作曲技法を確立。 1923年プラハ音楽院の作曲教授。 22年に4分音を用いた『弦楽四重奏曲第3番』,31年に同じくオペラ『母』を発表して広く注目を浴びた。

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