バスタム石(読み)ばすたむせき(その他表記)bustamite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バスタム石」の意味・わかりやすい解説

バスタム石
ばすたむせき
bustamite

珪灰石(けいかいせき)に近縁鉱物で、準輝石の一種。色はばら輝石に似るが、普通、繊維状結晶の集合として産する。接触変成作用を受けたマンガン鉱床中に、ばら輝石、テフロ石、満礬(まんばん)ざくろ石石英などを伴い、またマンガン鉱物をあまり含まないスカルン中にもしばしば産する。ほかに、熱水鉱脈鉱床の脈石鉱物として、石英や菱(りょう)マンガン鉱などと産する。日本では、岩手県宮古市猿壁(さるかべ)山、栃木県鹿沼(かぬま)市草久鹿入(くさぎゅうかのいり)などに産する。名称はメキシコの将軍ブスタメンテAnastasio Bustamente(1780―1853)にちなむ。

松原 聰]


バスタム石(データノート)
ばすたむせきでーたのーと

バスタム石
 英名    bustamite
 化学式   (Mn,Ca)3Si3O9
 少量成分  Mg,Fe2+
 結晶系   三斜
 硬度    5.5~6.5
 比重    3.3~3.4
 色     淡桃,肉紅
 光沢    ガラス~絹糸
 条痕    白
 劈開    一方向に完全,二方向に良好
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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