デジタル大辞泉
「珪灰石」の意味・読み・例文・類語
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けいかい‐せきケイクヮイ‥【珪灰石】
- 〘 名詞 〙 三斜晶系鉱物の一つ。カルシウムを含む珪酸塩が成分で、無色、または灰白色。石灰岩と花崗(かこう)岩、または閃緑(せんりょく)岩などの接触部において熱変成作用の結果生じたもの。釉薬や絶縁碍子(がいし)などに用いられる。卓石(たくせき)。〔英和和英地学字彙(1914)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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けいかいせき
珪灰石
wollastonite
化学組成CaSiO3の鉱物。三斜晶系,空間群,(1A),格子定数a0.793nm, b0.733, c0.708, α89.95°, β95.26, γ103.45, 単位格子中6分子含む。ポリタイプとして,単斜晶系(2M(パラ珪灰石),空間群P21),三斜晶系(3A, 5A, 7A)がある。珪灰石(1A)に比べてa軸方向の周期が大きくなっている。板状ないし短柱状,白,ときに無色・灰・淡緑色結晶。劈開{100}・{001}・{},断口参差状,硬度4.5~5,比重2.87~3.09。ガラス光沢,条痕白色。約1,200℃で高温型の擬珪灰石に転移。屈折率α1.616~1.640, β1.628~1.650, γ1.631~1.653, 二軸性負,2V38°~60°, 薄片中無色,光分散r>v。FeSiO3, CaMgSi2O6を固溶体として少量含む。1)石灰岩と花崗岩・斜長岩との接触変成帯,2)広域変成作用を受けたCaに富む堆積岩,3)アルカリ火成岩などに産出。焼成収縮が少ないためタイル・磁器の素地,釉ゆう薬のほか,塗料やプラスティック配合材・建材に使用。石綿代替品としても注目されている。米国ニューヨーク州Fox Knoll鉱山(鉱床は上記1)の型)が世界的産地。1990年の世界生産量は26万tで,主産国は米国・中国・フィンランド・インド。日本では岐阜県春日鉱山に産出,陶磁器に使用。英国の化学者・鉱物学者W.H.Wollaston(1760~1828)にちなんで命名。
執筆者:宇井 忠英・平野 英雄・逸見 千代子
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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珪灰石
けいかいせき
wollastonite
石灰岩接触帯に産する主要なスカルン鉱物の一つで、透輝石、ベスブ石、灰礬(かいばん)ざくろ石、方解石、石英などとよく共生して産する。また広域変成岩中、火山岩の石灰岩起源捕獲岩中にも産する。普通白色の繊維状結晶の集合をなすが、しばしば板柱状結晶もみられる。繊維状の透閃(とうせん)石や透輝石に似ているが、硬度が低い。パラ珪灰石といって、単位格子スケールの双晶の繰り返しでできた単斜晶系のポリタイプ(多型)があるが、普通の珪灰石とは結晶学的、光学的にのみ識別され、肉眼では区別できない。一つの標本中、両者が混在している例もまれでない。珪灰石より褐色みが強く、鉄を多く含むため、鉄珪灰石といわれていたものは、鉄バスタム石という独立種になった。これも石灰岩接触帯に産し、灰鉄輝石、方解石などに伴う。英名はイギリスの鉱物学者・化学者であったウォラストンにちなんで命名された。
[松原 聰]
珪灰石(データノート)
けいかいせきでーたのーと
珪灰石
英名 wollastonite
化学式 Ca3Si3O9
少量成分 Fe2+,Mn2+
結晶系 三斜,単斜
硬度 4.5~5
比重 2.9~3.1
色 白,灰
光沢 ガラス,絹糸
条痕 白
劈開 一方向に完全,二方向に良好
(「劈開」の項目を参照)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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