日本大百科全書(ニッポニカ) 「バルカン協商」の意味・わかりやすい解説 バルカン協商ばるかんきょうしょうBalkan Entente アルバニア以外の他のバルカン諸国が、ブルガリアを警戒して、1934年2月9日に結んだ相互保障条約。33年のナチス・ドイツ政権の成立や、現状不満国ブルガリアのイタリア、ハンガリーとの提携の動きを警戒し、ギリシア、ユーゴスラビア、ルーマニア、オスマン・トルコ帝国が、国境の相互保障と脅威発生時の協議を約束しあった。しかし締結国が枢軸側の圧力により切り崩され、無力に終わった。[木戸 蓊] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルカン協商」の意味・わかりやすい解説 バルカン協商バルカンきょうしょうBalkan Entente 1934年2月9日にギリシア,トルコ,ルーマニア,ユーゴスラビアの4ヵ国がブルガリア,ハンガリー,オーストリアからの脅威に対し,それぞれの領土と政治的独立を防衛することを目的に結んだ条約。 34年 11月2日には協商規約が成立,経済関係の協力強化までうたわれたが,その後ドイツの影響が次第に浸透してくるとルーマニア,ユーゴスラビアはドイツに接近,4ヵ国の結束は乱れ,第2次世界大戦の勃発によって解体した。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報