バンジャルマシン(読み)ばんじゃるましん(英語表記)Bandjarmasin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンジャルマシン」の意味・わかりやすい解説

バンジャルマシン
ばんじゃるましん
Bandjarmasin

インドネシア中部、カリマンタンボルネオ島)南部の港湾都市。南カリマンタン州の州都ボルネオ第二の大河バリト川河口より16キロメートル上流、マルタプラ川の合流点に位置するボルネオ島最大の都市である。人口44万3738(1990)、69万2288(2018推計)。古代からインド文化の影響を受け、また古代文化の中心であった東ジャワに近いため古くからジャワ系住民が多く、一つの独立国をなしていた。主要住民もマレー人とジャワ人との混血(バンジャル人)が多い。付近一帯はボルネオでもっとも開けた所で、人口も他地域に比べ稠密(ちゅうみつ)。道路網も比較的整備されているが、市街低湿地にあり、杭上(こうじょう)家屋が多い。現在はボルネオ南部の米、ゴム、石炭木材集散地で、ジャカルタとは空路で結ばれる。

[別技篤彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バンジャルマシン」の意味・わかりやすい解説

バンジャルマシン
Banjarmasin

インドネシア,ボルネオ島カリマンタン南東部,カリマンタンスラタン州の州都。バリト川河口から約 15km上流に位置する河港都市で,外洋船の遡航が可能。ゴム,木材,コショウ籐製品,金,ダイヤモンド,鉄,石炭などを積出す。低湿地に立地し,杭上家屋が多い。住民はおもにバンジャル族。 16世紀にはイスラム系のバンジャルマシン王国を建設したが,のちにオランダ人が侵入,19世紀後半にはオランダ領となった。以後,同島の政治・経済の中心地として発展した。人口 38万 1286 (1980) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android