パッヘルベル

百科事典マイペディア 「パッヘルベル」の意味・わかりやすい解説

パッヘルベル

ドイツのオルガン奏者,作曲家。ウィーンアイゼナハエルフルトシュツットガルト,生地ニュルンベルクなどで教会宮廷のオルガン奏者を歴任し,中部および南部ドイツの様式を融合させた鍵盤(けんばん)音楽を数多く残した。1677年にはアイゼナハでJ.S.バッハの父J.アンブロジウスと知り合い,その長男を教えた。そのすぐれた音楽技法は,北ドイツのブクステフーデのそれとともにJ.S.バッハにも大きな影響を与えている。ほかに宗教的声楽曲,室内楽曲があり,3つのバイオリン通奏低音のための《カノンジーグ・ニ長調》のカノンの部分は〈パッヘルベルのカノン〉として有名。
→関連項目トッカータ

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改訂新版 世界大百科事典 「パッヘルベル」の意味・わかりやすい解説

パッヘルベル
Johann Pachelbel
生没年:1653-1706

ドイツのプロテスタント系の音楽家。アイゼナハ,エルフルト,ニュルンベルクなどの教会と宮廷のオルガニストを歴任。宗教的声楽曲や有名な《カノン,ニ長調》(《三つのバイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ》)のように室内楽曲も少なくないが,オルガンその他の鍵盤楽器用の作品(リチェルカーレフーガファンタジアシャコンヌ,トッカータ,組曲)がとくに高く評価されている。対位法的な書法に優れていて,しかも和声的な美しさを備えた彼の作品は,ブクステフーデのそれとともにJ.S.バッハに多大な影響を与えた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パッヘルベル」の意味・わかりやすい解説

パッヘルベル
Pachelbel, Johann

[生]1653.9.1. ニュルンベルク
[没]1706.3.3. ニュルンベルク
ドイツのオルガン奏者,作曲家。アルトドルフレーゲンスブルクで学び,1673年からウィーンで J.ケルル師事。 77年アイゼナハの宮廷オルガン奏者となり,J.S.バッハの父と親交を結んだ。 78年エルフルト,90年シュツットガルト,92年ゴータ,95年ニュルンベルクのゼバルドゥス教会などでオルガン奏者として活躍。作品にはバッハにも影響を与えたコラール前奏曲を含むオルガン曲のほか,ハープシコード,バイオリンなどのための組曲,変奏曲などがある。

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ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者) 「パッヘルベル」の解説

パッヘルベル

当時最も優れたオルガン奏者の一人として知られたドイツのオルガン奏者・作曲家。生地ニュルンベルクで音楽教育を受けた。1669年、アルトドルフの大学の教会でオルガン奏者となり、その後ドイツ、オーストリア各 ...続き

出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパッヘルベルの言及

【カンタータ】より

…1700年ころハンブルクの牧師ノイマスターはカンタータのための歌詞を創作しはじめたが,以来,創作詞に基づくレチタティーボとアリアをふくむことが新しい型の教会カンタータの特徴となった。音楽的に新型カンタータとほとんど変わらない重要な作品を残した人としては,ブクステフーデやJ.パッヘルベルらがあげられる。バッハの教会カンタータは約200曲残っているが,その大部分は新型に属する。…

※「パッヘルベル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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