パニッツィ(読み)ぱにっつぃ(英語表記)Sir Antonio Panizzi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パニッツィ」の意味・わかりやすい解説

パニッツィ
ぱにっつぃ
Sir Antonio Panizzi
(1797―1879)

イギリス司書官、文学史家。イタリアのモデナ公国に生まれ、政府に対する革命に加わり、1823年イギリスに亡命した。イタリア語を教えて生計をたて、1828年ロンドン大学のイタリア語教授に就任。1831年大英博物館図書館司書補になり、イタリア古典の校訂編集や書誌作成に努めた。その後、図書館の改革に貢献し、1837年印本部の管理者となり、厳格な納本制度の強行や図書購入費の補助金獲得に業績をあげた。1856年第6代館長就任とともに図書館の新築に取り組み、とくにその放射状大閲覧室とギャラリーを利用した鉄製書庫は有名。在任中、重要な図書の収集を図るなど図書館運営の模範を示した。

[諏訪内敬司]

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