パラ砒藍鉄鉱(読み)ぱらひらんてっこう(その他表記)parasymplesite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パラ砒藍鉄鉱」の意味・わかりやすい解説

パラ砒藍鉄鉱
ぱらひらんてっこう
parasymplesite

含水第一鉄正砒酸塩鉱物の一つ。1954年(昭和29)伊藤貞市(ていいち)らによって、大分県宇目(うめ)町(現、佐伯(さいき)市宇目)の木浦(きうら)鉱山閉山)の硫砒鉄鉱を主とする鉱石の分解で二次的に生成された鉱物として報告された新鉱物。砒藍鉄鉱symplesiteと同質異像関係にあるとされる。藍鉄鉱のヒ素置換体にあたる。第一鉄イオンと五価のヒ素イオンの共存からみて、生成条件は限定されるらしい。命名は砒藍鉄鉱との関係による。

加藤 昭 2018年7月20日]


パラ砒藍鉄鉱(データノート)
ぱらひらんてっこうでーたのーと

パラ砒藍鉄鉱
 英名    parasymplesite
 化学式   Fe2+3[AsO42・8H2O
 少量成分  Zn,Fe3+
 結晶系   単斜
 硬度    2
 比重    3.10
 色     淡緑青
 光沢    ガラス
 条痕    淡青灰
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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