パンパスグラス(読み)ぱんぱすぐらす(英語表記)pampas grass

翻訳|pampas grass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パンパスグラス」の意味・わかりやすい解説

パンパスグラス
ぱんぱすぐらす
pampas grass
[学] Cortaderia argentea Stapf.

イネ科の多年草アルゼンチン、ブラジル南部の原産で、パンパスに生えるのでこの名がある。花茎は多数が葉間から叢生(そうせい)して雄大な株になり、高さ1~3メートル。葉は多数根生し、線形で長さ1~3メートル、幅約2センチメートル。雌雄異株。花期は9~10月、花穂円錐(えんすい)花序となる。雄株の花穂は貧弱であるが、雌株のほうが長く、長さ約1メートル、絹糸状で銀白色の毛を密生。このため和名シロガネヨシ(白銀葦)という。大きな庭園などに植え観賞用とするが、花穂が開く前に切り取りドライ・フラワーとしても利用できる。園芸種に、花穂は短いが横に広く広がって淡桃紫色花を開くモモイロパンパスC. kermesina hort.のほか、葉が白色または黄色の斑(ふ)入りとなるものもある。栽培は容易であるが、大株となるので植え替えがむずかしいため、株間は2メートル以上とする。繁殖は、4~5月に株分けでする。

[魚躬詔一]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パンパスグラス」の意味・わかりやすい解説

パンパスグラス
Cortaderia argentea; pampas grass

イネ科の多年草。和名をシロガネヨシともいい,アルゼンチンの原産。巨大なススキのような花穂が白くりっぱなため庭園に観賞用に植える。またこの穂を乾燥して装飾用とする。日本には明治中頃に渡来した。

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