インド東部,アーンドラ・プラデーシュ州北東端のベンガル湾に面する港市。人口98万2904(2001),大都市域人口134万5938(2001)。チョーラ朝時代の11世紀に,ビシャーカ神への奉献寺院がここに建立されたことに始まるという伝承があるが,詳しいことはわからない。丘陵性の岬に抱かれた湾入部というベンガル湾岸には少ない条件にひかれて,17世紀にイギリス東インド会社が商館を設置したことが港市発展の発端となった。17~18世紀にはキャラコの輸出で知られた。1933年に築港工事が完成し,現在インド10大港の一つとなっている。また独立後は造船,石油精製,化学肥料などの近代工業が立地し,工業都市としても成長した。
執筆者:応地 利明
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…1947年の独立に際して,イスラム教徒のニザーム(藩王)は同藩王国の独自独立を主張したが,住民の大多数(85%)がヒンドゥー教徒であることを理由に,48年にインド共和国が軍事占領し,同国に編入した。 独立後,ナーガールジュナ・サーガル・ダム(石造ダムで130万haを灌漑予定)などの開発計画を進める一方,臨海都市ビシャーカパトナムには石油精製,造船などの近代工業が立地している。しかし工業の主体は紡織,精糖,製油などの軽工業にある。…
※「ビシャーカパトナム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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