ビターズ(読み)びたーず(その他表記)bitters

デジタル大辞泉 「ビターズ」の意味・読み・例文・類語

ビターズ(bitters)

植物の根や皮の成分を強いアルコールで浸出して作った苦味の強いリキュール食前酒用やカクテルなどの香味づけ用がある。

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精選版 日本国語大辞典 「ビターズ」の意味・読み・例文・類語

ビターズ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] bitters )[ 異表記 ] ビタス キナニッケイなどの苦みのある草や根を浸して味をつけたリキュール。洋酒やカクテルなどに一、二滴加えて風味をつける。食前酒などに用いる。
    1. [初出の実例]「オールド・トムにビタスをちょっと入れたんでなくっちゃ」(出典:友田と松永の話(1926)〈谷崎潤一郎〉二)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビターズ」の意味・わかりやすい解説

ビターズ
びたーず
bitters

各種の草根木皮をスピリッツで浸出してつくった苦味の強いリキュール。フランス語ではアメールamerといい、原義はともに苦味をさす。食欲増進用のアペリチフ、またカクテルなどの香味づけに使われる。オレンジビターズは、ビターオレンジピール(苦ミカン皮)を浸漬(しんし)してつくる。アンゴスチュラビターズは、ベネズエラ中部アンゴスチュラ町の軍医シーガートが創製したのでこの名があるが、今日ではトリニダード・トバゴでつくられている。ラムにアンゴスチュラ樹皮(ミカン科)、ニッケイ、キナ皮、レモン皮などを浸漬してつくる。アメール・ピコンはフランス産で、創製者のフランス軍人エタン・ピコンの名にちなむ。製法は明らかでないが、オレンジ果皮、ゲンチアン(リンドウ科)の根などからつくる。アルコール分27%。苦味の非常に強い黄褐色のリキュールである。ゲンチアンは、ヨーロッパの山岳地方や小アジアに自生するリンドウ科の植物で、その根からとった苦味はとくに評価が高く、各種のビターズに配合されている。

[秋山裕一・齋藤 浩]

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飲み物がわかる辞典 「ビターズ」の解説

ビターズ【bitters】


香草薬草香辛料などをスピリッツに浸漬してつくる、苦味のあるリキュール。古くは健胃薬として用いられ、現在は主にカクテルの風味づけや食前酒として用いる。アンゴスチュラビターズオレンジビターズなどがある。アルコール度数は30~45度程度。

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