ビハーラ(英語表記)vihāra

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビハーラ」の意味・わかりやすい解説

ビハーラ
vihāra

古代インドにおける仏教またはジャイナ教の僧や尼僧が,修行のために集団生活をした宿舎もしくは道場。僧堂,僧房僧坊精舎などと訳される。狭義には寺院内の居住用施設をさし,共存するストゥーパ (仏塔) ,チャイティヤ (祠堂) などと区別されるが,広義には寺院全体をいう。煉瓦造,石造,木造などによって地上に建造されたほか,石窟として山や丘に開掘されたものもある。ビハーラを含む石窟寺院アジャンタエローラ,カールリーをはじめ,中西部インドで前2~後8世紀頃数多く造営され,その影響は中央アジアや中国にまで及んだ。

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