改訂新版 世界大百科事典 「フユサンゴ」の意味・わかりやすい解説
フユサンゴ
Jerusalem cherry
Solanum pseudo-capsicum L.
ナス科の常緑性低木。ブラジル原産。紅熟する果実を観賞するため栽培される。日本では鉢栽培が行われ,草本として扱われる。タマサンゴともいう。よく分枝してこんもりと茂り,本来は高さ1m以上にもなる。披針形の葉を互生し葉腋(ようえき)に白色の小さい星形5弁花が生育とともに咲き続ける。花後,果実は球形に肥大しサクランボ大となり,初め緑色であるが,のちに美しく紅熟する。品種によっては,初め白色でのちに紅熟するものもある。夏のころから次々と紅熟を始め,冬まで脱落をしない。実生,または挿木により繁殖する。半耐寒性で,暖地では庭植えにして楽しむこともできるが,冬季の最低気温が-2℃以下になると枯死しやすい。
執筆者:柳 宗民
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報