フライベントス(その他表記)Fray Bentos

デジタル大辞泉 「フライベントス」の意味・読み・例文・類語

フライ‐ベントス(Fray Bentos)

ウルグアイ西部の都市。リオネグロ州州都アルゼンチンとの国境をなすウルグアイ川に面し、河港をもつ。19世紀半ばにヨーロッパ向けの食肉加工工場が建設されて発展ドイツの化学者リービッヒの技術を導入して肉エキスを生産し、工場は1979年まで操業を続けた。2015年、工場跡地が「フライベントスの産業と結びつく文化的景観」の名称世界遺産文化遺産)に登録された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フライベントス」の意味・わかりやすい解説

フライベントス
Fray Bentos

ウルグアイ西部,リオネグロ県の県都。首都モンテビデオ北西約 270km,アルゼンチンとの国境をなすウルグアイ川に臨む河港都市で,ネグロ川の流入点よりやや上流沿岸に位置する。1859年建設。1861年ウルグアイ初となる大規模な食肉加工工場が設置されて以降,急速に発展。「リービヒの牛肉エキス」を開発したドイツの化学者ユストゥス・フォンリービヒの食肉加工技術を導入したほか,冷凍施設や低温倉庫なども次々に建設され,肉エキスやコンビーフ,冷凍肉を輸出するなど,ウルグアイ有数の食肉取引中心地となった。工場は 1979年まで稼働,その後閉鎖され,跡地を中心とする産業遺跡が 2015年に世界遺産の文化遺産に登録された。港はウルグアイ川のウルグアイ側の港としては最も水深が深く,近代的な港湾施設を備え,食肉を中心に背後の牧畜地帯に産する畜産物を積み出す。モンテビデオと水路のほか,鉄道,道路で連絡。対岸のアルゼンチンのグアレグアイチュとは国際橋(1969)で結ばれている。人口 2万3122(2004)。

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