フードプロセッサー(読み)ふーどぷろせっさー(英語表記)food processor

翻訳|food processor

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フードプロセッサー」の意味・わかりやすい解説

フードプロセッサー
ふーどぷろせっさー
food processor

モーターによって刃を回転させ、調理の下ごしらえをする器具。家庭用が主であり、下ごしらえの目的(切り方)に応じ刃を選択して使用できるのが特徴である。アメリカでは1973年ごろから製品化され、「台所ロボット」として広がり、従来のミキサーブレンダーにとってかわるものとなっている。日本での製品化は、78年(昭和53)ごろからである。

 回転には整流子電動機や誘導電動機を用い、容器の中央にある回転軸を1分間2500~3000の回転数で、その軸に取り付けられた替え刃を回す。消費電力は150~300ワット程度。容器の大きさ(容積)は1~2リットルのものが多く、蓋(ふた)をしないと刃が回転しない構造になっているなど、安全使用の配慮がなされている。

[森田清司]

調理

おもな機能は切ることであるが、刃を取り替えることによって、みじん切り、乱切り、薄い輪切りなどに切り分けられる。また、国産のものには、おろし用、刺身つまに使う細切り、すなわちけん切り用の円板なども付属したものが多い。みじん切りの刃では、切る時間を長くすることによって、肉や野菜、魚などをペースト状にすることができる。また、バター小麦粉に切り込んで、パイクラストにするのに重宝である。切る以外にこねる機能があり、パンや麺(めん)類をつくるのに、労力を省くことができる。ジューサーやミキサーを付属させた機種もあり、メーカーにより機能の範囲が異なる。

河野友美

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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