プレモントレ修道会(読み)ぷれもんとれしゅうどうかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレモントレ修道会」の意味・わかりやすい解説

プレモントレ修道会
ぷれもんとれしゅうどうかい

1120年聖ノルベルトSt. Norbert(1080ころ―1134)が、フランスのプレモントレに創立した修道参事会員の修道会。厳格な観想修道生活と13世紀の托鉢(たくはつ)修道会との間に生まれた司祭からなる修道会で、修徳と司牧とをあわせもった修道会を目的とし、その意味でドミニコ会先駆となった。会律は、聖アウグスティヌス修道会律を採用し、かつ補足強化し、修道三誓願をたて、シトー会の影響も受けながら最初聖職者40名とともに出発した。1126年には教皇庁によって公認され、のちドイツを中心に西欧東欧に発展した。生活は清貧基調とし、手の労働、簡素な食物衣服を厳守し、白い制服を身にまとい「白い修道会」または「白い参事会員」として知られる。近代では、宗教改革やフランス革命などによって破壊され、19世紀になって徐々に再興され、とくにベルギー、アメリカで再建された。

[朝倉文市]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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