長ずる(読み)チョウズル

デジタル大辞泉 「長ずる」の意味・読み・例文・類語

ちょう・ずる〔チヤウずる〕【長ずる】

[動サ変][文]ちゃう・ず[サ変]
成長する。育つ。おとなになる。「―・じて後、外国に住んだ」
年上である。「彼に―・ずること2歳」
すぐれる。ひいでる。「語学に―・ずる」
程度が増す。はなはだしくなる。「見識を―・ずる」「おごりが―・ずる」
非常に好む。ふける。
「酒に―・じたる男にて」〈義経記・五〉
[類語](1成長生長成育生育発育発達成熟育つ生い立つ/(3優れる秀でる偉い優等優秀秀逸錚錚そうそう一廉ひとかどける粒揃い良い良好良質優良有数粒選り選抜簡抜抜粋精選厳選特選選り抜き一粒選り選り抜く白羽の矢が立つ文句無し完全完璧万全十全両全満点金甌きんおう無欠完全無欠百パーセントパーフェクト全くまった大丈夫無傷間然する所がない水も漏らさぬ非の打ち所がないもってこいタイムリー有り難いうれしいおんの字重宝有用有益絶好願ったり叶ったり願ってもない渡りに船格好頃合いあつらえ向き打って付けぴったり好個好適適する適う適える合う沿うそぐう適合適当合致即応同調フィット相応しか即する肌が合うくみし易いしかるべきマッチ究竟くっきょう合い口合目的リーズナブル好条件見合う匹敵言い得て妙あたかもよし三拍子そろ似合わしいジャストミート思いがけない当を得る馬が合う息が合う順当どんぴしゃり所を得る最適つぼにはまる水を得た魚のよう結構尽くめ言う事無し見事満足八方好し言うに及ばずコンプリートこよなく上上鮮やか圧巻あっぱれうはうは上手えも言わずえも言われぬオールマイティー会心神業冠絶際立つ群を抜く傑出しびれる充足手練称賛上出来ずば抜ける卓出卓絶卓抜達成感超人的超絶天才的得意顔特出突出抜きん出る迫真抜群不朽水際立つ満ち足りる物の見事

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「長ずる」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐・ずるチャウ‥【長】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ちゃう・ず 〘 自動詞 サ行変 〙
    1. しだいに成長する。育つ。生い立つ。
      1. [初出の実例]「抑(そもそも)前に参りし夜産れ給し人は、今は長(ちゃう)じ給む」(出典今昔物語集(1120頃か)二六)
    2. 他よりぬき出てすぐれる。巧みになる。まさる。
      1. [初出の実例]「其の男子、漸く勢(せい)、長(ちゃう)じて、名をば鳩摩羅什と云」(出典:今昔物語集(1120頃か)六)
    3. 熱中し耽溺(たんでき)する。ふける。多くあまり好ましくない物事についていう。
      1. [初出の実例]「酒に長じたる男にて」(出典:義経記(室町中か)五)
    4. 年上である。年長である。
      1. [初出の実例]「其の中二年長せるを先達に作り立て」(出典:太平記(14C後)五)
    5. しだいにたけなわになる。程度、度合がはなはだしくなる。増長する。
      1. [初出の実例]「最初はちっとしたる事なれども、長して大事になるものぞ」(出典:史記抄(1477)二〇)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]ちゃう・ず 〘 他動詞 サ行変 〙
    1. しだいに成長させる。育てる。
      1. [初出の実例]「此、偏に、鶏の卵を焼き噉て不長(ちゃうぜしめ)ざる罪也と知ぬ」(出典:今昔物語集(1120頃か)九)
    2. すぐれたものにする。進歩させる。発展させる。
      1. [初出の実例]「我学問は荒みぬ。されど余は別に一種の見識を長じき」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)
    3. 物の程度や度合をしだいに甚だしくする。増長させる。
      1. [初出の実例]「空想の利を興こすに在る者は其挙必ず禍乱を長ず」(出典:経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む