プロンプター(英語表記)prompter

翻訳|prompter

デジタル大辞泉 「プロンプター」の意味・読み・例文・類語

プロンプター(prompter)

演劇で、舞台の陰にいて、俳優せりふをまちがえたり、つかえたりしたときに小声で教える人。歌舞伎では狂言方が務める。
演説放送などで使われる、原稿表示装置。電子的に原稿などを表示して、話者を補助する。商標名テレプロンプター。

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精選版 日本国語大辞典 「プロンプター」の意味・読み・例文・類語

プロンプター

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] prompter )
  2. 観客から見えない位置にいて、俳優が演技中にせりふを間違えたりつまったりした時に、小声でそれを教える人。後見。〔モダン辞典(1930)〕
    1. [初出の実例]「プロムプターが如何に台辞をつけても」(出典:閑散無双(1934)〈徳川夢声〉両手のある丹下左膳)
  3. アナウンサー・講演者などに、原稿・文章を知らせる装置。

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改訂新版 世界大百科事典 「プロンプター」の意味・わかりやすい解説

プロンプター
prompter

舞台袖(そで)または装置の陰など,観衆から見えない場所にいて,俳優のせりふのきっかけのまちがいや言いちがい,またせりふがつかえたりしたとき,即座に正しいせりふを小声で教えられるように,絶えず上演台本をみながら俳優の演技に注目する役割。欧米近代の伝統的劇場には舞台前端中央にプロンプターのための場所があり,プロンプト・ボックスprompt-boxという。日本では1924年創立の築地小劇場にボックスが設置されており,プロンプターという外来語が普及するのもそのころからである。歌舞伎では狂言作者部屋の者が黒衣(くろご)を着て,その役割をつとめていた。また能楽では後見(こうけん)がその役もつとめている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロンプター」の意味・わかりやすい解説

プロンプター
ぷろんぷたー
prompter

演劇用語。観客に見えない場所で、舞台上の俳優に台詞(せりふ)や動きのきっかけを教える係をいう。そのためには稽古(けいこ)から立ち会って、各演技者の癖などを覚えておくことが必要である。歌舞伎(かぶき)では黒衣(くろご)をつけた狂言方が装置の陰や舞台の袖(そで)に隠れてこの役を務める。外国では舞台前端の中央にプロンプター・ボックスという切り穴をつくって特別な場所を設けている劇場も多く、とくにオペラ劇場には常設されている。日本では築地小劇場と旧俳優座劇場にあったが、あまり利用されなかった。

大木 靖]

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百科事典マイペディア 「プロンプター」の意味・わかりやすい解説

プロンプター

俳優の後見役の一つ。舞台前面中央のプロンプト・ボックスに入るか,装置の陰,舞台のそでなど観客に見えない場所で台本を見ながら,俳優のせりふのきっかけを与えたり,しぐさを助けたりする。→黒衣(くろこ)/後見(こうけん)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロンプター」の意味・わかりやすい解説

プロンプター
prompter

観客から見えないところにいて,舞台で俳優がせりふや動きを忘れたとき,せりふをつけたり,動きを指示したりする役。このため,舞台の中央前方にフードのついたプロンプト・ボックスのある劇場もあるが,普通は舞台のいずれかの袖のプロンプト・コーナーから行う。歌舞伎では,黒衣 (くろご) を着けた狂言方が大道具や舞台の陰に隠れて,この役をつとめる。

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