翻訳|hood
頭部と首をすっぽり覆う頭巾(ずきん)型のもの。後頭部の先は角張っているものや丸いもの、とがって垂れているものなどがある。柔らかい布地や毛皮などを用い、衣服に縫い付けてあったり、裁ち出したり、ボタンやファスナーで止め付けたりするもののほか、単独にあごの下で結んだり、肩まで覆ったりするものもある。レインコート、オーバーコート、パーカ、スノーウエアのフードは、本来は防雨、防寒、防風などが目的であるが、最近ではデザイン的要素が強いものも多い。原型はローマ時代のククルスcucullusとよばれる頭巾がマントについたバンドククルスや、ビッラにみられる。また、エスキモーのアノラックのように、北方では、もっとも基本的な被(かぶ)り物であった。11世紀ごろになって、旅の機会が多くなると、ヨーロッパの人々はフードを愛用した。これは、南方系のベールやターバンとは違い、首もとに沿って形づくられるという、北方系の特徴をもっていた。中世のシャプロン、カピュションなどは、その典型である。中世を通してフード付きの、マントや衣服は、農民や聖職者、学生などに用いられてきている。
[浦上信子]
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…その発生の歴史は古く,種類も多様である。クラウン(山の部分)とブリム(つば)からなるハットhat,頭巾型のフードhood,つばのないキャップcap,ひさしがつきあごで結ぶボンネットbonnetなどが基本型といえよう(図)。
[古代]
頭に何物かをかぶるという習慣は古くから発生していた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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