日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベンガジ」の意味・わかりやすい解説
ベンガジ
べんがじ
Benghazi
北アフリカ、リビア東部のキレナイカ地方の中心都市。シルテ湾北東端に位置する港湾都市である。人口69万6500(2001推計)。同国ではトリポリに次ぐ第二の都市で、独立後は首都の一つであった。古くはベレニスBereniceとよばれたギリシアの植民都市で、サハラへの隊商路の起点として栄えた。アラブ人の侵入で破壊されたが、15世紀トリポリタニアからの商人が再建した。1911年以後イタリアの植民地となり近代的な市街と港湾が建設された。第二次世界大戦中戦災を受けたが、戦後の石油開発の進展で現代的な大都市に発展した。工業では製粉、食品加工、製油などがあり、皮細工、じゅうたんなどの伝統工芸も行われる。大学と国際空港がある。
[藤井宏志]