ホラズム(読み)ほらずむ(英語表記)Khwārazm

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホラズム」の意味・わかりやすい解説

ホラズム
ほらずむ
Khwārazm
Khwārizm
Khorezm

中央アジアのアムダリヤ下流域をさす地方名。フワーリズムともコラズムとも表記される。古くから灌漑(かんがい)農業が発達し、遊牧民とオアシス住民の交易地として栄え、イラン文化をはぐくんできた。8世紀初頭アラブ人に征服されてイスラム化し、やがてイスラム文化の一中心地となってフワーリズミービールーニーなどの学者を生んだ。11世紀前半にガズナ朝、ついでセルジューク朝の支配下に入ってトルコ化が進んだ。そして、この地からホラズム・シャー朝勃興(ぼっこう)し、13世紀初頭には西トルキスタン、イラン全土を支配する強国となったが、1221年モンゴル軍に征服され、14世紀後半にティームール帝国領となった。16世紀初頭ヒバ・ハン国がここに建設されたが、1873年にヒバ・ハン国はロシアの属国となった。ロシア革命後一時ホラズム人民ソビエト共和国が誕生した。現在ではウズベキスタン、トルクメニスタン両国に所属している。

堀川 徹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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