ホーズ(英語表記)hose

翻訳|hose

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホーズ」の意味・わかりやすい解説

ホーズ
hose

広義には男性用脚衣の総称狭義にはタイツ状の脚にぴったりしたズボンさし,ももひきなどと訳されたこともある。中世初期のズボンはゆるやかなブレー braiesないしブリーチズ形式が多かったが,14世紀中頃から 16世紀にかけて,斜めラシャ地で仕立てたぴったりしたタイツ状になり,腰まで達して短い上衣に紐で連結した一種の完全な外側衣服となった。服飾史上のホーズは,一般にこれをさしていう。なお,16世紀中頃から 17世紀初頭にかけては,腰部から太ももをおおうふくらみのある脚衣が加わり,これをトランクホーズと呼び,本来のホーズをストック stocksと呼ぶようになった。

ホーズ
Hawes, Stephen

1502~21年頃活躍したイギリスの宮廷詩人。チョーサー伝統を受継いで『美徳模範』 The Example of Virtue (1504?) ,『快楽のなぐさめ』 The Passetyme of Pleasure (09) などの寓意詩を書いた。後者は E.スペンサー影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ホーズ」の解説

ホーズ Hawes, Albert G.S.

?-1897 イギリスの軍人
慶応元年(1865)イギリス東洋艦隊乗組の海軍大尉として来日。退役して長崎で肥前佐賀藩士に砲術指導。明治3年新政府兵部省にやとわれ,海軍兵学寮などでおしえる。木曾(きそ)御岳(おんたけ)山などにのぼり,14年E.サトーと「日本旅行案内」を刊行した。17年離日。のちハワイ総領事となり,1897年8月6日ホノルルで死去

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホーズ」の意味・わかりやすい解説

ホーズ
ほーず

靴下

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のホーズの言及

【キュロット】より

…脚にぴったりした膝丈のズボン。中世からルネサンス期を通じて男性はタイツ状のぴったりした形のホーズをはき,上には短い胴衣を着けていた。その後,少しゆるやかなブリーチズ(半ズボン)になった。…

【靴下】より

…布でおおうようになったのは,15世紀終りころから16世紀にかけてである。この時代に,それまで足首まで達していた長い丈の男子服が,腰部をおおうだけの短い胴衣ダブレットになり,あらわになった脚部をおおうタイツ風のズボン(英語ホーズ,フランス語ショース)と組み合わせて着るようになった。このズボンは股上を縫い合わせないで片脚ずつはき,上衣にひもなどで結びつけていた。…

【ズボン】より

…なお,中央アジアから中近東にかけてのイスラム圏の〈シャルワール〉ともんぺの共通性も知られている。【井上 泰男】
[西欧におけるズボン]
 ゆるやかな長ズボンのブレーが西欧にもたらされると,男子はブレーや,ぴったりした長靴下のホーズhoseをはいた。16世紀の男子服は胴衣,膝丈の半ズボン,靴下で構成され,半ズボン(キュロット,ブリーチズ)には詰物をしてタマネギ形などに膨らませたり,太股にぴったりさせた形のものなどが用いられた。…

【タイツ】より

…女性用だけでなく,子ども用や前に開きがあり,足首から下のない男性用もある。タイトはぴったりするという意味であり,前身としては,中世の男子の,ホーズhoseと呼ばれる長靴下状の脚衣に見られる。タイツが衣服の名称に使われたのは,18世紀から19世紀初期の,体にぴったりした男子のズボンからである。…

※「ホーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android